マコンデ彫刻の主要テーマの一つであるウジャマとは人々の集まりのことで、大家族や集団農場、作業場を示すこともありますがマコンデ彫刻におけるウジャマは主に家系図の意味を持っています。
人間を多数、柱状に彫り、互いに支え合い助け合って生活している場面や、昔からの出来事、あるいは神話などをテーマにしています。また、多くのウジャマには、酋長や家長が作品の上部中央に彫られています。
1体1体丁寧に彫りこまれた人物が、数十にも積み上げられたウジャマは圧巻です。
ウジャマ展は当館企画展でも初開催であり、当館選りすぐりのウジャマが一堂に会するこの機会に是非ご覧ください。
マコンデ彫刻家のジョージ・リランガ(1934-2005)は、1972年ダルエスサラームに設立されたNyumba
ya Sanaa(ニュンバ ヤ サナ
スワヒリ語で「芸術の家」)で活動を始めると、マコンデ彫刻から絵画(エナメルペイント、ドローイング、ゴートスキン)、版画(エッチング、木版画)、ローケツ染め(バチック)など平面美術を主体とするようになっていき、晩年には彫刻にエナメルペイントで彩色した作品も生み出しました。
そんなリランガの作品には「精霊=シェタニ」(マコンデ族における想像上の生物)が表現されています。
リランガが生み出す「精霊=シェタニ」は、半抽象的にデフォルメされ、カラフルであり、とてもコミカルで他にはない独自の創造性が評価されました。
今回は、彫刻や絵画など様々な作品を展示しますので、リランガの多彩な才能を感じていただけます。
マコンデ美術館は、タンザニアのマコンデ高原に住んでいたマコンデ族の彫刻を集めた美術館です。
リゾート・伊勢志摩の一角二見町で、アフリカの大地が創り出した生命力あふれる彫刻に出会ってみませんか?