マコンデ彫刻は、1950年代以降、作家たちの自由な発想で様々な作品が創造され、現代美術へと発展しました。そんなマコンデ彫刻のスタイルの一つに抽象彫刻があります。写実的な作品が中心であったマコンデ彫刻に、新しいスタイルを取り入れたのがサマーキ・リカンコーアでした。サマーキは1950年代に抽象彫刻やシェタニを創造し、マコンデ彫刻の発展に貢献しました。その後、メビウスの輪が複雑に入り組んだような作品のムワンジェマや、球体を取り入れた作品のクレメンティ・マティなどの抽象作家が誕生しました。
磨き抜かれたアフリカ黒檀の輝きとその洗練された抽象的なスタイルは、他のマコンデ彫刻にはない独特な魅力があります。
今回は、抽象的なマコンデ彫刻の代表作家の作品を中心に展示しますので、自由な想像力と感性が交錯する世界を感じていただけます。
鼻の長いアブストラクトな妖精
H=48cm
作者不詳
抽象的なヘッド
H-30cm
サマーキ・リカンコーア
考える妖精
H=39cm
クレメンティ・マティ
薬草を持った顔
H=64cm
ムワンジェマ
華が開くように踊る妖精たち
H=72cm
アタナシ・ナセジャ